「なんで、こんな時に頭痛がやってくるんだろう」
そう思うこともあるでしょう。
せめて、あなたのからだのその原因さえわかれば、自分で防ぐことができるのにと感じるでしょう。
痛み止めのCMを頻繁に見かけるくらいに、日本人女性の頭痛に悩む数は、とても多いと言われています。日常生活に支障をきたす痛みがたびたび起こることは、辛いものです。不安もあるでしょう。
日本のとある調査によると、成人の約60%が頭痛を経験していて、うち約70%が女性であると報告されています。
その原因にになりそうな事柄を掘り下げながら、辛い頭痛の種がなくなっていく方法を挙げていきます。
40代女性に起こりやすい頭痛
40代女性にとって起こりやすい頭痛は、大別すると2つになります。
一つは、緊張型頭痛。もう一つは偏頭痛です。
この二つの頭痛は、それぞれ特徴があり、その原因も違ってきます。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は、頭全体を圧迫するような痛みを特徴とします。しばしば鈍い痛みや圧迫感として現れ、頭の両側に広がることがあります。また、頭皮や首、肩の筋肉が緊張していることもよく見られます。
痛みに加えて、頭重感、頭部や首のこわばり、集中力の低下、不眠などの症状が現れることもあります。
緊張性頭痛の原因
緊張型頭痛の正確な原因はわかっていませんが、ストレス、筋肉の緊張、姿勢が良くない、目の疲れ、睡眠不足などが関与していると考えられています。
緊張型頭痛を緩和するコツ
緊張型頭痛を軽減するためには、リラクゼーション法やストレス管理テクニック(深呼吸、瞑想、ヨガなど)を取り入れることをおすすめします。少しでも、時間を作って自分自身にリラックスする機会を作りましょう。
猫背や傾いた姿勢は頭痛を引き起こす可能性にもなります。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用時には、正しい姿勢を保つよう心がけましょう。
偏頭痛
偏頭痛は、通常は片側の頭痛として現れることがあります。激しい痛みが特徴であり、頭痛発作と呼ばれる期間に頭痛が発生します。光や音に敏感になる、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。
また、家族性の傾向があるため、家族歴がある場合にも発症しやすいと言われています。
偏頭痛の原因
偏頭痛の原因も完全には解明されていませんが、遺伝的要因、神経化学物質の変化、血管の異常な拡張、特定の食物や飲み物、ストレス、ホルモン変動などが関わっていると考えられています。
偏頭痛が緩和するコツ
個人によって痛みを引き起こすものは異なります。まず、特定の食べ物や飲み物(チーズ、チョコレート、アルコール、カフェインなど)、睡眠不足、ストレス、ホルモン変動などが偏頭痛の引き金となる場合があります。
あなたのの偏頭痛を引き起こすものを特定し、それらを回避することで頭痛の発作を減らすことができます。
また、適切な休息と十分な睡眠を取ることは偏頭痛を引き起こさないためにも有効です。快適な睡眠環境を整え、規則的な睡眠時間を確保するように心がけましょう。
女性のストレスや緊張
心理的な要因が頭痛を引き起こすことがあります。特にストレスや緊張が長期間続くと、頭痛を引き起こすことがあります。
女性の在り方が多様化してきている今、からだの悩みもそれに伴って多様化してきています。
ただ、誰もが同じからだではありません。あなたなりの解決を導き出していくことが大切です。
ストレスや緊張
心理的なことが原因になって頭痛を引き起こすことがあります。特にストレスや緊張が長期間続くと、頭痛を引き起こすことがあります。
緊張しているからだは、肩こりの症状を帯びることがよくあります。さらに、呼吸が浅いことで、からだを緊張させる交感神経が優位となります。
そして、からだを休ませる副交感神経の働きが抑えられてしまいます。そこで、頭痛が発生することもあります。
肩こりになる流れは次のようになります。
血管の収縮する → 筋肉の血流低下する → からだがこわばる → 肩こりになる→ 頭痛
それとともに、人によっては、胃腸障害や睡眠障害、食欲不振、血流の低下による冷え、動悸や息切れ、めまいなどの症状も起こることもあります。
ホルモンのバランスと変化
女性ホルモンの変化によって、頭痛を引き起こすことがあります。ホルモンの変化によって血管が収縮・拡張することが原因とされています。
女性ホルモンは月経周期で大きく変動します。
特に卵胞ホルモン(エストロゲン)が急激に減ると、セロトニンという脳内物質に影響して頭の血管が拡張し、片頭痛を訴える方が多くなっています。
そのために、エストロゲンが減少する排卵日や月経時に頭痛がおこることが多いのです。
また、更年期前後の女性に頻繁に見られます。更年期に入ると、女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌が減少するため、頭痛を引き起こします。このような頭痛は、更年期頭痛と呼ばれることがあります。
更年期に起こる片頭痛は、頭痛とともに吐き気や光・音過敏などの症状が現れます。テレビの音がいつもよりにうるさく感じられたりすることがある方もいます。
更年期の症状を感じやすい年齢は、あなたを取り巻く周囲の環境が、複雑になることが起因しているとも言われています。
ホルモンバランスだけではないことも考えられます。
あなた自身を振り返り、からだをこころと向き合うことも必要です。
目の疲れ
パソコンやスマートフォンの長時間使用や、近くのものを見続けることが目の疲れを引き起こし、頭痛を引き起こすことがあります。
VDT作業(パソコンやスマホ・タブレットなどのディスプレイを見ながら行う作業)の目の酷使は、目の疲れ・目の乾き・充血といったVDT症候群の症状を引き起こす原因のひとつになっています。
電車の中をぐるっと見てください。ほとんどの人が、スマートフォンを見ています。電車の中は揺れています。揺れる中で、発光しているものを見ることは、脳の疲労にもなりやすく、頭痛にも繋がりやすいのです。
食品アレルギー
食品によるアレルギーが原因で、頭痛を引き起こすことがあります。具体的には、下記の食品です。大好きで、好んで食べているにも関わらず、実はアレルギーがあったといいうこともあります。
チーズやチョコレートなどの発酵食品
チーズやチョコレートはチラミンという物質を含んでいます。これが頭痛の原因となることがあります。チラミンには、血管を収縮させる作用があります。
チラミンが身体に取り込まれてすぐは、血管を収縮させます。しかし、チラミンが分解されて消えたときに、反転して血管が拡張してしまい、頭痛をひき起こすのです。
レバー、サバ、ツナなどの魚介類
プリン体を多く食品は頭痛を引き起こすことがあります。プリン体は、体内で尿酸に代謝されます。一部の人では、プリン体が多く摂取されると、体内の尿酸値が上昇します。
尿酸値が上昇すると、血液中の血管拡張物質である一酸化窒素(NO)の生産が抑えられます。一酸化窒素(NO)は、血管を拡張させることで血液流量を増やし、脳への血流を促進するため、頭痛が緩和されると考えられています。
アルコール
アルコールは脱水症状を引き起こすため、頭痛を起こすことがあります。アルコールを過剰に摂取すると、排尿が促がされます。
そして、体内の水分が不足することがあります。これによって、頭痛やめまいなどが起こることがあります。また、アルコールを体内で代謝する中で、アセトアルデヒドという有害物質が作られます。これが、神経系や血管を刺激して、頭痛や吐き気などの引き起こすことがあります。
カフェイン
過剰なカフェイン摂取は、神経興奮作用を持ち、頭痛を引き起こすことがあります
カフェインは、血管を収縮させることが知られています。一般的には、カフェインは頭痛を和らげる効果があるとされています。実際に、多くの頭痛薬にはカフェインが含まれています。
一方で、カフェインは、たくさん摂ることで頭痛の原因になることもあります。たくさん摂ることで、逆に血管を拡張させる作用が現れます。このような状態が続くと、頭痛を引き起こす可能性があります。
その他
また、人によっては、人工甘味料や保存料、食品添加物も頭痛を引き起こすことがあります。
食品と頭痛の関係については、人の顔とからだが皆違うように、自分自身からだと反応を、よく観察することが重要です。
頭痛を引き起こしやすい食品を避けることや、摂る量を調整することで、頭痛が起きるのを防ぐことができます。ただし、頭痛が頻繁に起こる場合は、医療機関にて相談することをオススメします。
季節の変わり目
女性の季節の変わり目の頭痛は、気象条件の変化に伴い起こります。
気象の変化が、からだの血管への影響を与え、血圧変動や血行不良を引き起こすことが原因とされています。
また、季節の変わり目は、ストレスや睡眠不足などの生活環境の変化にも影響を与えるため、これらが頭痛の原因になることもあります。
気圧
気圧が原因と考えられる理由が2つあります。
1つ目は、気圧が下がったり、急激に変化すると、気圧に適応するために体内の血管や神経に影響を与えることがあります。人によって違いはありますが、頭痛やめまい、吐き気、疲れやすさなどの症状が現れることがあります。
2つ目は、気圧の変化によって、空気中の酸素濃度が変わることもあります。酸素濃度が低下すると、脳に栄養素を届けるために、血管が拡がって血流量を増やします。
しかし、この過程で血管内の酸素濃度が低くなります。そして、神経細胞に酸素が足りなくなることがが起こり、人によっては頭痛を起こすこともあります。
まとめ
頭痛が起こると、まず簡単にそれを打ち消したいと強く考えます。
でも、自分のからだとその原因になるかもしれないことがわからないと、根っこからの解決にはなりません。
あなたのからだに向き合って、痛みから解放されるのが一番からだも喜び、嬉しいことです。